かたちのあるもの

初代うーちゃとお別れしてから1年経ち、
遺骨はまだ手元にありました。

家族の理解があれば、手元に置いておいてもいいと思う。
庭があれば、埋めたかもしれない。
場合によっては、遺骨を受け取れなかったかもしれない。

色々な考え方や事情があって、どうすることがいいのかは分かりませんが、
私は、風にしてあげたいと思いました。


 自然に帰すということ

それから、色々と調べました。
気持ちを後押ししてくれるものが欲しくて。

灰にするって、どうすればいいのか。
許可は必要なのか。
だいたい、そんなこと、自分でする人はいるのか。

色々なサイトを見ているうちに、自然葬という言葉を知りました。
誤解があるといけないので、ここでは言葉のみ残しておきます。
それらのサイトで共通して言えることは、
自然に帰すことが 最も自然だ、という 一つの考え方でした。


やってあげたい気持ちと、できない気持ち。
両方が混在して、決心がつかずにいました。


誰かに頼むのではなく、私の手でやってあげたい。
うーちゃにしてあげられる最後の世話だと思って、
今日、ようやく決心することができました。


 このさきは・・・

あまり詳しく書くと引かれちゃうかな。
何か反論されちゃうかな。そんな心配もあるけど。。。

この先は、読んでもいいという人だけ見てね。


 最後の世話

気持ちを落ち着かせました。
紐をほどいて、ふたを開けました。

うーちゃと、お話をするつもりで。

キッチンにあるもので、トントンスリスリ。
最初、粗目の網でふるい、川の砂くらいになりました。
このくらいでもよかったのかも知れませんが、
すぐに終わってしまったので、細目の網でふるうまでしました。
2時間後には、小麦粉のようになりました。

なぜか、柔らかい気持ちになりました。


 風になって

そして翌日、風通しのいい場所に行きました。
思い出の場所や、実家にも行きました。

手のひらに乗せた灰を、息で吹いたり、
さらさら〜と撒いたりしました。

手の平が からっぽになったとき、
胸につかえていたものが、すっきりと軽くなったようでした。
雲ひとつない青空のように、すみ渡った気持ちになりました。

それまでは、別れの悲しみばかりを考えていたけれど、
急に楽しかった思い出が溢れてきました。

風にしてあげてよかったと、心から思えるようになりました。

 

 

 


うーちゃは、もう、ここにいるよ。
2代目として 戻ってきたものね。
また、みんなで仲良く暮らそうね。

 

(参考)ウィキペディア 自然葬

 
 もどる